@yumach

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「秒速5センチメートル」を観てみた(n回目)

こんばんは。
新年、あけましておめでとうございます。

僕はまだ実家でゆっくりと過ごしております。
久しぶりに初売りでがっつり買い物をしてみたりと、
充実した正月を送っております。

さて、
1月3日に「君の名は」が地上波初放送されるということで、
1月2日と1月3日の深夜に新海誠監督作品が放送されています。

僕は新海誠監督の大ファンで、
それぞれの作品を何十回と観ているのですが、
今回は1月2日に放送されていた
秒速5センチメートル」についての話を書きたいと思います。

概要

秒速5センチメートル」は2007年に公開されたアニメ映画です。
新海監督が監督、原作、脚本、絵コンテ、演出と様々な部分を手がけております。

音楽は「言の葉の庭」まで新海監督とタッグを組んでいた天門さんです。

1時間程度の作品となっており、
「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル
の短編3話で構成されております。

これらの3話は時系列で進行しており、
1話で惹かれあっていた男女が物理的な距離、時間によって
どのような心の変化をしていくのかを描いた作品となっております。

キャッチコピーは初めて知ったのですが、
"どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか"
だそうです。

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ここに注目!

秒速5センチメートル
何かと話題になっていた映画ですが、なぜ話題になっていたのでしょうか。

今回は観たことのなかった人やあまり観ていない人に向けての
秒速5センチメートル」の注目ポイントをいくつか紹介します。

背景や絵のクオリティ

今でこそ「君の名は」や「言の葉の庭」などの作品によって
新海監督の真骨頂は背景描写だと言われていますが、
秒速5センチメートル」の頃から背景のクオリティはすごいです。

この作品では特に、

  • 花びらが舞う描写
  • 雪景色
  • 草原

あたりに注目して観てみると良いかもしれません。

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もちろん街や空も美しいですよ。


新海監督の独特な言い回し

この作品は、新海監督の独特な言い回しが特に出ている作品ではないでしょうか。

その中でも個人的に良いと思った言い回しをいくつか紹介します。

時間ははっきりとした悪意をもって、僕の上をゆっくり流れていった。

by遠野貴樹「桜花抄」
会いたいのに会えない、待ってくれているかもしれないのに何もできない。
そんな苦しい状況で貴樹が言い放つセリフ。

シーン的にはグッとくるもながあるわけではないのですが、
この「時間」が「悪意」を持っているという言い回し自体に個人的にグッときました。

僕たちの前には未だ巨大すぎる人生が、茫漠とした時間が、どうしようもなく横たわっていた。

by遠野貴樹「桜花抄」
貴樹と明里は中学の時に再会し、その時キスをします。
キスをしたときに何かを悟った貴樹が心の中で言い放つセリフ。

このセリフ、まさしくこの作品を表していると思うのです。

この時の2人はまだ中学生。
この後は高校、大学へ進学し、社会人になって行く。

恋愛の終着点を仮に結婚だとするのであれば、
まだ10年もの時間があります。
その間には多くの経験、出会い、別れがある。
そんな人生、時間が経っても、二人は変わらずいられるのだろうか。

そんなことを表した言葉なのかなと僕は思います。

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他にも紹介したい言葉はやまほどあるのですが、
セリフ紹介で記事が終わってしまいそうなのでこの辺りで自重しておきます。

時間、距離による心の変化

この物語では、心の変化がキーとなります。

「心の変化」が起こる要員として、今作では以下が挙げられます。

  • 小学生の時に明里が引っ越してから埋まらない物理的な"距離"
  • 小学生の時に離れ離れになってから大人になるまでの"時間"

これらにより、貴樹と明里には心の変化が生まれるのですが、
その変化の仕方が、"男"と"女"であるからか、全く異なるというのが今作のポイントです。

時系列的に観て行きましょう。

桜花抄

少なくとも、この章のラストまではお互い同じ気持ちだったのでしょう。

コスモナウト

ここでは明里の描写はありませんが、
貴樹の方は明里のことを忘れられず、"宛先のないメール"を打ち続けます。

あそこまで花苗がグイグイいってもブレないということは
相当明里のことを引きずっていたんじゃないかと思います。

にしても、なんで"宛先のないメール"なんでしょうね。
いつから貴樹は明里と連絡を取らなくなったのでしょう。
やっぱり鹿児島⇄群馬は物理的に距離が離れているからでしょうか。

秒速5センチメートル

大人になった貴樹と明里。
貴樹はまだまだ明里のことを引きずります。
付き合っていた彼女にも"1000回もメールをして、心は1センチも近づけなかった"と言われる始末。

一方明里は、他の"彼"と結婚します。
久しぶりに貴樹の夢を見たらしいけど、吹っ切れている模様。

この2人の心の変化の違い。
"男は別フォルダ、女は上書き保存"という言葉をよく耳にしますが、
それを顕著に表しているのかなと思います。

また、この後のエンドロールにて、高校時代の貴樹と明里の描写が出てきます。
最初はお互い手紙のやり取りをしていたけど、お互い別々の地で生活することで、
徐々にその関係もうすれ、手紙を出さなくなってしまいます。


これが、
"物理的な距離"と"時間"による"心の変化"の現れではないでしょうか。

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さいごに

秒速5センチメートル」"花びらの落ちるスピード"。

学生の頃に初めて見たときは、
現実を突きつけられているようで、なんだか憂鬱な気分になったものです。

ただ社会人になった今、ちゃんと見返してみると、
「まあこんなもんだよね」
という感情が湧いていることに気づきました。

大人になることは大切だと思うけど、
子供の頃や、学生時代の初々しかった、純粋な気持ちは忘れたくないものです。

そんなことを思いながら、
ブログを書いたのでした。

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以上